2009/08/11

長湯一の有名旅館へ! 大丸旅館

ここまでも、長湯温泉街にある素晴らしい旅館をいくつか紹介してきました。
ここは日本を代表する湯治場・長湯。
基本はやはり純和風。落ち着く日本古来の旅館風の造りが多いこともこの町の特徴の一つです。

そして本日、その長湯でも一番人気・大本命の老舗宿をご紹介しましょう♪

『大丸旅館』

長湯に行ったことはなくても、大丸旅館を知っている人は多いのかもしれません。
それだけ勇名を馳せる老舗旅館。
お食事・雰囲気・サービス、そして温泉。
どれを取っても一級品の日本旅館をご覧下さい。

大丸旅館は長湯温泉のメインストリート。
芹川沿いに存在感のある古風な建物は、外観からしてオーラが漂っています。
本館だけでも十分にそんな雰囲気が溢れているのに、その奥には新館の『藤花楼』も用意されています。

玄関を入ると、いきなり和風ムードたっぷりにお出迎え♪
こんな雰囲気の宿なら、何日も連泊したくなりますよね。
ここは湯治場・長湯。そもそも連泊するのがおかしくない町ですから、そういう意味でも大丸旅館こそ長湯にあるべき宿の姿なのかもしれません。

温泉はこの本館を真っ直ぐ抜けた奥。別館・藤花楼の手前部分にありました。
手前に男女別の大浴場。
その奥には家族湯もいくつか用意されています。まずは大浴場からお邪魔してみました。

浴室は芹川沿いにガラス張りの、開放感抜群の空間。向こうには山しかありませんが、思わず恥ずかしくなるほどの演出。
浴槽は質素な長方形ですが、源泉は贅沢なほどに豊富。しかも他の多くの長湯の湯に比べて、熱めの温度でした。
この大丸旅館の湯は別名「テイの湯」と呼ばれている、曰く付きの温泉なのです。

昭和30年代後半、泉源の増加により長湯全体にガス圧が低下する現象が起こりました。大丸旅館でもそのあおりを受け、一時枯渇状態となり、新たな泉源を求めざるを得ない状況になったのです。
そんな時、当時大丸旅館の女将だった三代目のテイさんが息子さんにこう告げました。
「昨夜、夢枕に白髪の老人が立ってな。隣りの茶畑を掘ってみよ、すばらしい高熱泉に恵まれるはずじゃと言うんだ」

まるで目に見えない力に引張られていくように、茶畑を掘り続けると、長湯では最も浅い90mという浅い地点で50度というという高熱泉が湧出したのです。
以降、普通は3年ほどで詰まってしまう炭酸泉の湯垢が、30年以上たった今でも泉穴に溜まることはないという不思議な温泉。
しかも花王(株)の調査によると、その炭酸含有量は入浴剤「バブ」の7倍もあり、日本でも髄一の炭酸泉である事が実証されているのです。

そんな大丸旅館の方が、お薦めしてくれたのが、マスコミでも良く取り上げられると言う『ミドリ湯』という家族湯。
どんな温泉なのか、名前では予想できないですよね?と言うわけで、贅沢にも一人で入ってきました♪
更衣スペースのすぐ隣に、ちょっと狭い入り口。ここからすでに足元には温泉の姿。「コ」の字になった変わった形が分かりますか?

腰を屈めながら、温泉の中を歩いていくと…目の前に広がるのは、芹川の静かな流れ。
このスペース、何と畳一枚分あるかないかという広さ。
まるで二階のバルコニーに温泉を詰め込んだような面白い造り。

溢れ出た温泉の湯は、そのまま外に落ちていくのが、また心地良いですが、貧乏性の私は勿体無いからなるべく溢れない様に、ゆっくり…w
大人2~3人で肩を寄せながら入れる広さが、逆に新鮮で、しかもここ自体が宙に浮いているような感覚が病みつきになりそうな、アイデア露天風呂でした。

大丸旅館と言えば、あのラムネ温泉を外湯として運営する旅館でもあります。
また道を挟んで目の前には、さらに風情溢れる川端家というカフェもあります。
川端家にはこの後、お邪魔しましたので、来週にでも詳しく…。

長湯温泉を代表する大正9年創業の老舗旅館・大丸旅館。
そこで見たものは、隅々まで湯治場の満足感を形にした癒しの空間でした。
あの与謝野晶子夫妻が昭和7年に大丸旅館を訪れた際に、ご主人の与謝野寛氏が残した歌でもその満足度が分かることでしょう。

芹川の湯の宿に来て灯のもと

  秋を覚ゆる山の夕立

       与謝野寛

大丸旅館
公式サイト
竹田市直入町長湯7992-1
TEL 0974-75-2002
立ち寄り湯 大人500円 小人300円
(貸しきり湯)1,500円/60分
定休日 年中無休

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